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豪火災コアラ、種の危機 世界唯一の専門病院、懸命 2000匹超犠牲か:国際(TOKYO Web) - 東京新聞

12日、オーストラリア・ポートマッコリーのコアラ病院で、やけどの治療を受けるコアラ

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 オーストラリアで森林火災が猛威を振るい、多くのコアラが巻き込まれて死んでいる。気候変動との関連が疑われる記録的な干ばつの影響で火災が広がったとされ、ニューサウスウェールズ州では十月以降、四国の面積の約一・五倍に当たる二百九十万ヘクタールが焼失。世界唯一のコアラ専門病院は、やけどを負った個体に対し懸命な治療を続ける。生息域の減少も懸念されている。

◆2000匹超犠牲かユーカリ焼失 影響中長期に

取材に応じるコアラ病院のスー・アシュトン院長=いずれも共同

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 ニューサウスウェールズ州ポートマッコリーにあるコアラ病院。一九七三年開設で、主に寄付金でコアラ保護に取り組んでいる。「開設以来、今が一番の繁忙期」。スー・アシュトン院長(69)が語った。十月以降、やけどを負った四十匹以上のコアラが次々と運び込まれたという。

 アシュトン氏によると、十月下旬にポートマッコリー近郊で起きた火災だけで三百五十匹以上が死んだとみられる。ニューサウスウェールズ州内では二千匹以上が死んだとの見方もある。

 火災に遭ったコアラは餌となるユーカリの木の高いところで体を丸めて耐える。生き残っても、熱を持った木の幹や枝を伝って手足をやけどするケースが多いという。救助されたコアラは脱水症状がひどく、飲料を与えてから治療に移る。

 アシュトン氏は「たいてい命を救うことができるが、回復の見込みがない数匹を安楽死にせざるを得なかった」と肩を落とした。助かったコアラも、しばらくは木に登りたがらず、野生に戻るのは容易ではない。

 オーストラリアの研究者らによると、二〇一六年時点で同国のコアラ生息数は推計三十三万匹。既に十万匹を切っているとみる保護団体もある。国際自然保護連合(IUCN)のリストでは、絶滅危惧種の一つ「危急種」とされている。

 同病院はコアラ救助の寄付を呼び掛け、国内外から二百万豪ドル(約一億五千万円)以上が集まった。干ばつや火災で脱水状態にあるコアラや他の動物のために自動給水器を設けるなど、保護策を講じるという。

 火災により生息に適した森林が多く失われ、影響が中長期に及ぶ恐れもある。コアラはユーカリの葉の種類にも好みがあることなどから、別の地域に移動させるのは難しいとされている。

 アシュトン氏は「コアラの繁殖ペースは一年半から二年に一匹程度。短期間にこれだけ多く死ぬと、個体数の回復が難しい」と指摘した。 (ポートマッコリー・共同)

山火事から助け出されたコアラ

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December 26, 2019 at 12:44PM
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