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首里城火災3カ月/再建へ支援の輪 広く/寄付金24億円超える - しんぶん赤旗

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2020年2月7日(金)

再建へ支援の輪 広く

寄付金24億円超える

 琉球・沖縄の歴史と文化の象徴、沖縄県民のアイデンティティーのよりどころとされる首里城(那覇市)―。昨年10月31日の火災で「正殿」など主要建造物が焼失してから3カ月が過ぎました。困難・課題を抱えながらも首里城の再建、復旧・復興に向けた取り組みが始動し、支援の輪が広がり続ける現状を見ました。(岡本あゆ、洞口昇幸)


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(写真)火災に遭った首里城を訪れる観光客=1月28日、那覇市

 火災直後の昨年11月の首里城公園の入園者数は、前年の同時期と比べて半減し、12月の公開区域拡大から現在までで約2割減となっています。

 園内は、火災前の約8割の区域が公開。主要建造物の一つ「奉神門」の外側から、焼失した正殿などを目にすることができます。1月28日、愛知県から訪れた40代の女性は「正殿跡の一部が見えるようになったことが県外であまり知られていない。もっとアピールすれば入園者も増えるのでは」と話しました。

 国や県は、今春の大型連休までに正殿地下の遺構の公開を目指し、今月から、がれきの撤去などの作業に取りかかります。

 玉城デニー県政は昨年12月に「首里城復興の基本的な考え方」を発表。復元過程を段階的に公開し、首里城の歴史を伝え、「復興を通して、多くの人々の思いや努力が結実していく姿を、文化、教育、観光の資産として活用する」と強調しています。今年度内に復興基本方針を策定する予定です。

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(写真)不屈館で開かれている「平和の象徴首里城展」=1月27日、那覇市

 県内外から寄付や募金で那覇市や県に寄せられた再建のための支援金は、2月4日時点で合わせて24億円を超え、なお集まり続けています。デニー知事は1月31日の定例記者会見で、「(支援金を寄せた方々の)思いを大切に、那覇市や関係機関と丁寧に話をしながら使途を明確にしていきたい」と述べました。

 米軍統治下で圧政とたたかった、故・瀬長亀次郎氏(元沖縄人民党委員長、元日本共産党副委員長、元衆院議員)の生涯を展示する不屈館(那覇市)では、緊急企画「平和の象徴 首里城展」を開催しています。

 1992年の首里城復元の様子を捉えた写真50点、復元期成会顧問だった瀬長氏に同会が送った設計図など貴重な資料も展示。展示を見た長崎県の男性(47)は「首里城が何度も災厄に遭いながらも立ち上がってきたことが伝わった」。

 瀬長氏の次女、内村千尋館長は「火災で皆がショックを受け、何かしなければと感じました。首里城には多くの歴史があることを知り、理解を深めてもらえればうれしい」と語りました。

 展示は3月30日まで。クリアファイルや絵はがきの売り上げの一部などを復興支援金として寄付します。



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