◆明治安田生命J2リーグ ▽第14節 徳島1―0千葉(4日、ポカリスエットスタジアム)
千葉は03~06年に指揮を執ったイビチャ・オシム氏が1日に80歳で亡くなって初めての試合となるアウェー徳島戦で、0―1。2連敗で17位に後退した。2010のJ2初年度に番記者を務めた記者が読み解く。
アウェーのスタジアムは、名将を悼むホームのような雰囲気だった。有志の千葉サポーターによりゴール裏スタンドには「イビチャ オシム 私達の心に生き続ける。永遠に」と書かれた横断幕が飾られた。同じ意味のセルビア・クロアチア語も並べられ、オシム氏の顔が描かれた黄色の垂れ幕も持ち込まれた。キックオフ前にはオーロラビジョンに生前の姿が映し出され、選手、スタッフ、観客全員が起立。黙とうがささげられ、両チームの選手が喪章をつけてプレーした。
オシム氏に勝利をー。千葉イレブンは、強い気持ちを持って臨んでいた。だが、後半は防戦を強いられた。同21分に決勝弾を浴びた。FW高木利幸、MF風間宏矢を投入して攻勢に出たがゴールは遠かった。DF新井一耀は「ジェフにとって大切な人。だからこそ勝てずに残念」と肩を落とした。
独特の語録でも知られ、2005年にはJ発足後初のチームタイトルとなるナビスコ杯(現ルヴァン杯)を奪取。愛された名将がかつて指揮した千葉だが、2006年に代表監督に就任して約16年。現在、所属する選手の中で、オシム氏の下でプレーした選手はいない。ある選手は「かつての監督であることは分かっているし、サポーターがオシムさんへの思いを持っているのは分かる。でも選手がオシムさんの思いを背負って戦うというのは難しい部分はあった」とこぼした。
尹晶煥監督にもオシム氏について聞いてみた。すると言葉を選びながら「オシム氏のサッカーは聞いていた。同じサッカーをするのは難しいが、サッカーは似たものがある。オシム氏は千葉時代のようにハングリー精神をもたないといけない」と答えてくれた。ただ具体的にオシム氏の‟レガシー”がどのように残っているというのは答えるのが難しいように感じた。
93年のリーグ開幕からの‟オリジナル10”の一員は、2010年からJ2で苦しんでいる。12年からの3年連続を含め4度の昇格プレーオフ敗退を経験すると、2019年には17位など、近年は中下位に低迷することも多くなっている。試行錯誤を続けているのは当然だが、新井は「昔、ジェフが戦っていたJ1に早く到達できるようにしたい」と前を見つめている。偉大な指導者の存在が時代を作ったことを誇りに思い、再び強いジェフを取り戻すきっかけにしてほしい。(10年千葉担当 山田 豊)
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